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長かった冬にも終わりを告げ、忍野の里にもようやく新緑が芽吹きはじめ、春の訪れを感じる大変過ごしやすい季節になってまいりました。
村民の皆様方におかれましても、この春の息吹を様々な形で感じていることと推察いたします。
さて、私は忍野村長就任以来これまで本村の現状を把握し、将来の忍野村はどのようにあるべきか常に進むべき方向を模索する中、時代の変化に沿ってアップデート(改善・改革)して進んでいくことが求められていると考えております。
それには、先ず村の骨格をなしている予算、財政状況を村民の皆様方と共に共有・認識し、改めて今後の財政を考える必要があります。
近年の財政状況を見ますと税収の減少に加え、諸物価の高騰に伴う経常経費が増加しつづけており、歳入より歳出が多くなり単年度税収では賄えず、財政調整基金(貯金)を毎年5~6億円取り崩し補填を行う中の財政運営となっており、すなわちプライマリーバランス(税収で行政サービスを行う支出が賄われているかの指標)が崩れており、これまでと同様な行政運営をつづけていては村の財政は非常に厳しい状況に陥ってしまいます。
こうした課題に対応するため行財政改革を行う中、歳出(支出)全体の見直しを計画的に行ってまいります。
今後は支出を抑えるのと並行して税収を増やす施策が求められています。
幸い忍野村には他に無い素晴らしいポテンシャル(可能性・将来性)があります。
自然豊かな地域資源があります。
このような現状を踏まえ、新たな発想で地域の活性化に取り組み、地域資源を活かし特産品の開発や観光の振興、更には企業誘致による雇用の創出、区画整理事業を進め優良宅地の供給を促進し、持続可能な村創りを進めてまいります。
また、忍野村は迫りくる少子高齢化、人口減少、過疎化対策など常に未来を見つめて対策を考え、高齢者福祉施策の更なる充実、子育て支援・教育水準の向上を取り組んでおります。
子供から高齢者まで全ての人々が住みやすい村創りを目指すことが若い世代の定住化促進につながり、そして子供たちがこれからも笑顔で元気で暮らし、大人になってもずっと住み続けたいと思えるような忍野村を築いていけるよう邁進してゆきます。
これまで掲げた各種事業の実現には課題も山積しておりますが、全庁一丸となり取組んで参りますので、今後におきましても村民の皆様方のご支援ご協力を切にお願い申し上げ年度初めの御挨拶といたします。
令和7年4月1日 忍野村長 大森 彦一