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構成資産番号:15 三番霊場 底抜池(そこなしいけ)
平成25年6月に富士山が世界遺産として登録され、忍野八海は富士山の価値を構成する資産となっています。
構成資産番号:15 三番霊場 底抜池(そこなしいけ)
「はんの木林資料館」の入口から古民具などを展示する建物を通り過ぎ、敷地の一番奥のとちの木の大木や樹林が生い茂る静かな場所にあります。
住所 | 山梨県南都留郡忍野村忍草272-2 |
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面積 | 208平方メートル |
水温 | 約14度(年平均) |
湧水量 | 0.155立方メートル毎秒 |
水深 | 1.5メートル |
底抜池にまつわる伝説
昔から洗い物をしているときに、あやまって洗っていた道具や野菜を手から離してしまうと、渦に巻き込まれ消えてなくなってしまうと言われていました。そして、なくしたものはどんなに探しても見つからず、しばらくすると池の底を潜り抜け、お釜池に浮かび上がってくることがたびたび起こりました。村人たちの間では、この池で洗い物をすることは、神様の怒りを買うことになると語り継がれてきました。
石碑とその由来
忍野八海の各池には、石碑が設置されています。
その石碑は忍野八海(元八湖)再興の一環として作られたとされ、池の名称、禊ぎの順番、竜王名、和歌などが刻まれています。
底抜池 竜王名 娑加羅竜王(シャガラりゅうおう)
「娑加羅」とは、サンスクリット語で、「海」という意味です。古来「請雨法」の本尊として、多くの人々の信仰を集めてきました。また、観音二十八部衆の1つです。
元八湖和歌版木
忍野八海の北に位置する東円寺には、天保14年(1843年)、元八湖再興の際に作られたものとされる版木が今も所蔵されています。
この版木には、石碑と同じ、池の名称、禊ぎの順番、竜王名、和歌などが刻まれています。
※八つの池(現在の忍野八海)は、「富士山根元八湖霊場」と名付けられ、略して、「元八湖霊場」と言われるようになったとされています。
東円寺所蔵【元八湖和歌版木】