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構成資産番号:14 二番霊場 お釜池(おかまいけ)
平成25年6月に富士山が世界遺産として登録され、忍野八海は富士山の価値を構成する資産となっています。
構成資産番号:14 二番霊場 お釜池(おかまいけ)
忍野八海の中で最も小さな池です。
バイカモが揺れ動く景色や水深の青さを鑑賞できます。
住所 | 山梨県南都留郡忍野村忍草111-2 |
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面積 | 24平方メートル |
水温 | 約13.5度(年平均) |
湧水量 | 0.18立方メートル毎秒 |
水深 | 4メートル |
お釜池にまつわる伝説
昔、この池のほとりに年老いた父と美しい2人の姉妹が暮らしていました。妹娘が洗濯していると、池から大きなガマガエルが現れ、娘を水中に引きずり込んでしまいました。近所の村人を集めて必死で娘を探しましたが、いくら探しても娘の遺体すら浮かんでこなかったといいます。それ以来、父親と姉娘はお釜池のほとりにとどまって、妹娘の冥福を祈り過ごしたという悲しい話が残っています。この伝説から、お釜池を大蟇(おおがま)池ともいいます。
石碑とその由来
忍野八海の各池には、石碑が設置されています。
その石碑は忍野八海(元八湖)再興の一環として作られたとされ、池の名称、禊ぎの順番、竜王名、和歌などが刻まれています。
(お釜池・濁池・鏡池の石碑は消失していたため平成15年に新しい石碑を作成・設置しています。)
お釜池の祭神 竜王名 跋難陀竜王(ウパナンダりゅうおう)
「跋難陀」とは、サンスクリット語で、「善歓喜」という意味です。難陀竜王と共に国を守り、百姓を喜ばせる竜王のことです。また変じて人間となり仏の説法を聞きます。
元八湖和歌版木
忍野八海の北に位置する東円寺には、天保14年(1843年)、元八湖再興の際に作られたものとされる版木が今も所蔵されています。
この版木には、石碑と同じ、池の名称、禊ぎの順番、竜王名、和歌などが刻まれています。
※八つの池(現在の忍野八海)は、「富士山根元八湖霊場」と名付けられ、略して、「元八湖霊場」と言われるようになったとされています。
東円寺所蔵【元八湖和歌版木】